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杉良太郎



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杉良太郎

望郷の唄

作詞:もず唱平
作曲:藤原蔵人

まだ明け染めぬ 山河に向かい
ただひとり手を振って
別れの挨拶をした

山の端のもみの木よ
今は廃屋の峠の茶屋よ
夜明け待つ 鳥達よ 鳥達よ

もう二度と逢うことはないけれど
情あるならば 母の行末 見守って欲しい
ああ男二十歳の 門出に想う 愛惜と夢

ふるさとを捨てて 得たのは何か
この胸に訊いたとて
答えが出るはずもない

さんざめく巷の灯よ
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どこへ走るのか夜汽車の汽笛よ
ものいわぬ 星達よ 星達よ

一杯の火の酒に酔い痴れて
おのれ見失い 望み忘れたこの我を嘲え
ああ三十路過ぎてから 涙で知った人生の味

冬には野辺の緑も失せる
歳月に抗えず
ものみな老いて行くのか

他国を知らぬまま
母は身罷り 御無沙汰
お詫びの便りとて 届かない 届かない

つらくても帰ろうか もう一度
今日を生きること そして明日を考えてみたい
ああつのる里ごころ 托して唄う望郷の唄