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ザ・ハート



歌詞
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ザ・ハート

失意の果て

作詞:KAZUHIKO IGUCHI
作曲:KAZUHIKO IGUCHI

街外れ古い廃屋の壁にもたれ
届きそうな星の光に俺は手を伸ばしていた
何もかもがうつろに消え入りそうな夜
街灯の下 沈んだ心 全てが嘘に見えた

ちっぽけなHeartをこの手で握りしめて
抱え込んじまった物を
吐き出せないままで
ぶざまに転げ回る俺の影が笑ってた

ある朝 俺は片道分のチケットと
バックに包めたすり切れたジーンズ
タバコとギターを持って
見知らぬ街へと向かう列車に乗り込み
溺れそうな誰かの愛に俺はそっと蓋をした

傷だらけのHeartをこの手でかき鳴らし
しがみつけないと知った
「夢と希望だけじゃこの橋は渡れない」
誰かがそう呟いた

転げ落ちてしまう前に
俺は俺だと言ってしまいたかった
誰かの肩にもたれてしまうのは嫌だった
昨日からは少しだけ違う
俺の顔が映る窓を見つめ
走り出した夜に俺は深く息を吐き出した
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東の空がぼんやり赤く燃えだした
何かが変わり
何かが少し歯車が噛み合い始めた
俺が飛び乗った西へと向う夜汽車は
駅に着く度誰かを降ろし
そして誰もいなくなった

逃げ出す事だって 振り切る事だって
今の俺にはできるはず
出口はひとつさ
右でも 左でも 結局は同じ事さ

共に産み出す物は
ガラクタとモザイクに隠れた嘘ばかり
走り抜ける事も
行き着くあてもない
ため息と絶望の中で見つけ出した
真実のことだけは
失さない様に胸にしまい込んで

いつも死に物狂いで
風の中を俺は走り続けて来た
振り切る事もやりとげる事もなく
道端に無造作に置き去りにされた
全ての俺の過去を 両手でかき集め
胸のポケットに押し込む 失意の果て