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澤田空海理



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澤田空海理

作曲

作詞:澤田空海理
作曲:澤田空海理

僕らは心を作る仕事をしている。
空の水筒を詰める。

さくら味って何味なんだ。
調べないでおこうか。
知らないからこそ、浪漫は咲くよ。

クリックひとつで音が鳴る時代だからこそ
君の、浮かれてしまうような歌声がいい。

聞く側にまわる。携帯はしまう。
声のトーンはちゃんと選ぶ。
仕草は口ほどにものを言うから。
君との会話は歌詞より歌詞で、
抑揚ひとつで事足りる。そこに音楽は鳴る。

僕らは心を作る仕事をしている。
なんならパンだって焼ける。

君は、花粉症の薬を鞄に忍ばせる。
僕は、それを見て春の訪れを知る。

可もなく不可もなくの君のピアノが無性に聴きたい。
「昔、習ってたんだ」に「どうりで」で返したい。

行き先は選ぶ。返信は早く。
二人で話す時間を作る。
誰もがその場で怒れるわけじゃないから。
パックでいいから紅茶を淹れる。
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「熟れ」と「慣れ」の区別をつける。
「当たり前」をちゃんとやろう。

遠くないうちに声さえも置き換わる。
その前に知ってほしいことがあるよ。
とってかわれない歌だけ残るように、
僕らは心を作る仕事をしている。

今を唄う。

シンガロングがなくなる日は来ない。
だからこそ君の、浮かれて跳ねるような歌声がいい。
君との会話は歌詞より歌詞だ。
それに見合うような拠り所を探している。
薔薇の用意をしている。

数百円のフライパン、丈の足りないカーテン、
ピアノの上の生花、僕らだけのレイトショー、
5巻の抜けた漫画、取り込み忘れた毛布、
謎に長い信号、フライングスタート。
正解を探さない会話、曖昧なままでいいや。
っていうか、そんなもん最初から無かったんだ。
コーヒーで粘る1時間、に、ケーキ足して2時間。
目でうつ相槌は見惚れちゃうからなし!

生活じゃなくて、心に根差すもの。
それを測る物差しを未だに探している。
なんだって話してしまうから喉が渇く。
すみません、お水ふたつ。